いまさらだけど口の悪いエンジニア問題について考えてみる
だいぶ前にこんな増田の記事が話題になった。
個人的にはこの記事を書いた人は「採用するべきか」なんて相談するまでもない。だってその優秀だけど口が悪い後輩に相手にされていなかったんでしょう?
このような尖った人材はどう評価するべきなんだろうか。
なんて書いているけど、勤めている会社にも同レベルの人しかいないようだし、こういう評価をする機会なんてなくて、単なる増田での妄想と鬱憤ばらしにすぎないよね。
まあ、いろんな人の妄想のタネとして良かったようで、この記事はエンジニア界隈ではそこそこバズっていた。
個人的には、その人の事を「口が悪い」と思ってしまうのは技術レベルが釣り合ってないからだと思っている。
仲間内で口の悪い事を言い合っている仲良しグループってあちこちにある。それで問題にならないのは同じレベル同士だから言い返せばすむからだ。
このツイートで紹介されてる「Coders At Work」のNetscape開発者のエピソードが象徴的だ。
口の悪いエンジニアと言えば、Coders At Work という本に Netscapeの開発者 jwz のインタビューがのってて、開発者がお互いにクソコードを罵り合う文化のおかげで高速に開発できたと語ってる pic.twitter.com/ivzvm7GZfu
— uiu (@uiu______) 2018年1月25日
すごく速やかに解決します。ストレスはありましたが、すごく早く片付けることができました。
目が点になるような言葉だけれど、仕事ってこうあるべきものなんじゃないか。お互いが気を使いあって、率直に物を言えず、時間がかかっていくのは無駄だ。
(それにしても、この例のセリフや態度はひどすぎるけれど)
しかし、こういうのはもうIT業界初期のカオスで、ある意味古き良き時代であったから許されていたのであって、現代ではもう許されなくなっていると考えた方がいい。
「口の悪いエンジニアを採用するべきか」についてはogochanさんのブログ記事がいろいろな視点から検討している。
ogochanさんの意見は「絶対にするべきではない」である。インターネット黎明期から業界にいる人だと思っていたので個人的には意外だった。
これを読んでいろいろ考えるところがあったのだけど、一番印象的だったのは、「口が悪いが出来るエンジニア」はどこまで「出来る」なら許容されるのかという例のところ。
リーナス・トーバルズが引き合いに出され、リーナスの周りでさえ彼の口の悪さでメンバーが抜けて行っており、許されないのではないか、と書かれている。
それから半年ほど経ち、なんとあのリーナスまでも暴言をあらためるようになった。
世界にリーナス以上に出来るエンジニアなどほとんどいないだろう。
出来さえすれば口の悪いエンジニアでも許された時代は終わったのだ。